家賃2倍アップでもベラボーに安い公務員宿舎{日刊ゲンダイ}

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家賃2倍アップでもベラボーに安い公務員宿舎
2012年11月21日
http://gendai.net/articles/view/syakai/139742
▼「日刊ゲンダイ」から全文引用


「身を切る改革」なんてフザケるな
<1平方メートル当たり500円>

 政府が国家公務員宿舎の家賃2倍引き上げと、全国約1万カ所の宿舎半減をブチ上げた。“自助努力”により宿舎の建て替え費用や維持費を賄い、消費増税に理解を求めるのが狙いという。2年後から2018年度にかけて段階的に引き上げていくそうだが、だまされちゃいけない。2倍になったところで、格安家賃に変わりないのだ。

 例えば、2年前に完成した地上36階免震工法タワーレジデンス「東雲住宅」。「東雲」など4駅3路線利用可の超便利物件だが、70〜80平方メートルの3LDKで家賃は約4万8000円。このエリアで同じ間取りの物件を探すと、20万〜30万円は覚悟しなければならない。家賃が2倍の10万円になったところで、民間の半額だ。

“陰の総理”といわれた財務省勝栄二郎事務次官が住んでいた「大橋住宅」が、目黒区大橋の高級住宅地にあるが、こちらも90平方メートルの広さで8万円だった。近辺相場の3分の1。2倍払ったところでお釣りが来る。

「このタイミングで政府が賃料2倍を発表したのは、選挙向けのパフォーマンス以外の何ものでもありません。“役人も血を流すのだから消費増税を許して”と言いたいのでしょう。国家公務員宿舎法の規定で、賃料は1平方メートル当たりおよそ500円と決まっている。もちろん、立地や築年数によって上下はありますが、民間より安いことはハッキリしている。2倍の1000円になったところで役人たちの懐はさほど痛みません」(公務員問題に詳しいジャーナリストの若林亜紀氏)

 そもそも、国家公務員の給料には住居費が含まれている。格安官舎でヌクヌクしているのは、給料の二重取りだ。

 もちろん、「宿舎半減」もウソっぱち。1万軒を5000軒に減らすというが、東雲住宅のように新しい宿舎は高く上に伸びている。戸数で見れば、約22万戸のうち、減るのはたった5・6万戸だけ。いったい、どういうつもりなのか。財務省理財局国有財産調整課に問い合わせたが、「担当者がバタバタしていて席を空けている」と言ったきり、折り返しがなかった。

 シロアリ役人が“身を切る改革”なんてするわけがないのだ。



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