北朝鮮、クーデター危機 正恩氏の独裁人事に渦巻く不満 {zakzak}

★これを、どう見るかについては、二通りの見方があると思います。「正恩氏」が後継者になったときは、北朝鮮内部は軍の古参幹部の意見が強く、その同意なしに政権運営は、出来なかったと思います。「正恩氏の独裁人事」とは、つまり軍部内の守旧派の排除とも見ることが出来ます。「軍部内の守旧派」を排除しない限り、「正恩氏」の政権は軍にコントロールされるでしょう。私個人としては、北朝鮮は「普通の国」の方向に政権の舵を切ろうとしているように見えます。その理由は、「正恩氏」がスイス留学の経験もあり、普通の国がどのようなものか知っているからです。「正恩氏」は、現在の北朝鮮の国内状況を、正常だとは思っていないでしょう。正常にするためには軍部内にはびこる守旧派を排除し権力を固める必要があります。今、その途上にあるように見えます。良い方向に変化して欲しいと願います。


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北朝鮮、クーデター危機 正恩氏の独裁人事に渦巻く不満 
2012.12.19
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20121219/frn1212191531002-n1.htm
▼全文引用

 長距離弾道ミサイルの発射成功にわく北朝鮮で不穏な動きが続いている。金正恩第1書記が自身の周辺警護を大幅に強化し、暗殺対策として厳戒態勢を敷いているのだ。関係筋によると、正恩氏による相次ぐ不条理人事が原因という。専門家は「クーデターもありえる」と重大な関心を寄せている。

 金正日総書記の一周忌にあたる17日、正恩氏は、金総書記金日成主席の遺体が安置される錦繍山(クムスサン)太陽宮殿の開館式に出席した。右横には喪服で参列する夫人の李雪主(リソルジュ)氏。おなかが大きく膨らんでおり、韓国メディアは妊娠後期に入ったとの見方を伝えた。

 ミサイルの発射成功と一周忌、そして夫人の懐妊。重大イベントと慶事に正恩氏も手応え十分のはずだが、内実はそうでもない。

 今月初旬、韓国紙「朝鮮日報」が気になる情報を報じた。それによると、正恩氏は官邸や自身の別荘など専用施設約30カ所に100台余りの装甲車を配備。北朝鮮内部で突発的な事態が起きる可能性に、正恩氏が大きな不安を感じているというのだ。

 「正恩氏が警戒する突発的な事態とは、兵士によるクーデターや自身の暗殺だ。これほどの規模で警備を強化するのは兵士の造反に相当過敏になっている証拠。政権内で大きなハレーションが起きているのだろう」(外交筋)

 その大きな要因とされるのが、正恩氏の独断人事。北朝鮮情勢に詳しい軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「権力固めのためにかなり強引に人事刷新を進めてきた。特に軍部内では大規模な粛清が行われた」と指摘する。

 発端は、4月に崔竜海氏を軍総政治局長に据えた人事だった。

 「コリア・レポート」編集長の辺真一氏は「崔氏はまともな軍歴のない党官僚。政治局長は、軍を思想的に統率するいわゆる制服組のトップで、外様の崔氏をその要職に据えるのは、異例中の異例といえる。この崔氏が自分に近い民間人を起用し、軍部内の守旧派と対立して大きな権力闘争が起きた」と説明する。

 混乱は日を追うごとに拡大する。

 激震が走ったのは7月。軍の最高司令官である李英鎬・朝鮮人民軍総参謀長が病気を理由に突如解任されたのだ。

 「総参謀長は、軍部内では正恩氏に次ぐナンバー2の地位。李氏は、金正日政権でも軍の要職に就いていた古参幹部だった。突然の解任だったため、不満を持った李氏の護衛兵数十人が正規軍との間で戦闘状態になった。李氏は、その戦闘以降、消息不明となり、彼の側近もスパイ容疑をかけられて銃殺されるなど粛清の嵐が吹き荒れた」(世良氏)

 粛清はこれにとどまらず、米国での国防長官に相当する人民武力相だった金正角氏が、11月までにその職を解かれた。

 「この際にも軍部内で大きな反発があった。これまで北では軍人が人事に対して反旗を翻すことはなかったが、いまの北では危うい。正恩氏の場当たり的な人事に、粛清された軍人やその周辺が相当な不満を抱いている」(同)

 内紛が発生する危険性がある。

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