激化する胡氏VS習氏のリーク合戦 背景に胡氏の院政狙い 党大会開幕{zakzak}

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激化する胡氏VS習氏のリーク合戦 背景に胡氏の院政狙い 党大会開幕 
2012.11.08
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20121108/frn1211081825008-n1.htm
▼「zakzak」から全文引用

 5年に1度の中国共産党全国代表大会が8日、開幕した。一党独裁体制を敷く中国共産党の次期政権が決まる注目の大会で、権力のトップである党総書記の座は、胡錦濤氏(69)から習近平氏(59)に移り、新体制が発足する。だが、その船出は順風満帆とはいきそうにない。新旧トップの間でスキャンダルのリーク合戦が繰り広げられるなど権力争いが激化。新体制は波乱含みのスタートを切る。

 中国の未来を占う1週間が幕を開けた。

 8日、北京市天安門広場近くの人民大会堂で始まった中国共産党大会。14日まで開かれ15日には新体制が発足する見通し。今回の第18回大会には、各地域・機関から選出された党代表約2300人が参加した。

 「胡錦濤総書記がこれまでの5年間を総括する基調演説をし、次の5年の党と国家の方針を発表。この大会で新指導部の顔ぶれも決まるため、期間中は招集された党員の夜間外出は禁止され、厳重な箝口令が敷かれている」(外交筋)

 北京市内は2008年の五輪時をしのぐ厳戒モード。民主活動家のビラまきを防ぐ目的でタクシーの車窓は閉じられ、不測の事態を避けるため商品の陳列棚からは、ナイフや鉛筆削りなど、あらゆる刃物が撤去された。

 このイベントで注目されるのが10年ぶりに刷新される党の「トップ9」、胡総書記を頂点とする党政治局常務委員9人の人事だ。大会閉幕翌日の第1回中央委員会総会で発表されるポストをめぐって、熾烈な権力闘争が繰り広げられてきた。

 中国共産党内部の事情に詳しい評論家の宮崎正弘氏は「今回の党大会では、9人のうち一気に7人が退任する。ポスト自体も7つに減る可能性が高く、その椅子をめぐる胡氏ら中国共産主義青年団出身者で占める『団派』と、江沢民・前総書記を後見人とする習氏ら高級幹部の子弟の『太子党』の対立が、泥仕合になっている」と説明する。

 象徴的なのは、今年4月に発覚した薄煕来・前中央政治局委員(63)のスキャンダルだ。妻の英国人実業家殺しへの関与と、数十億ドルに上る不正蓄財の疑惑が明らかになった。

 この醜聞が飛び出す直前、政府・党指導部が集まる「中南海」(北京)で不穏な動きが出ていたという。

 「薄氏の件が明るみに出る前に、彼の盟友である周永康氏(中央政法委員会書記、69)に関するスキャンダルも出た。2人はともに『太子党』で、そして薄氏は習氏の先輩格にあたる。同時期に情報が出たのは、明らかに習氏ら太子党勢力を追い落とそうとする胡氏の策略だろう」(宮崎氏)

 以降、リークは撃ち合いの様相になる。

 6月には習一族の300億円に上る巨額蓄財を米経済紙「ブルームバーグ」が報じ、10月には米紙「ニューヨーク・タイムズ」が、胡氏の側近、温家宝首相(70)一族の計2160億円に上る不正蓄財を伝えた。

 「温氏のスキャンダルは明らかに太子党陣営の意趣返し。いずれも情報が正確で詳細なところが特徴で、内部から情報提供があったと見て間違いない」(同)

 リークを仕掛けた胡氏の狙いは、現職を退いても影響力を残す「院政」を敷くことにあったとみられる。

 激しくぶつかり合う両陣営。この権力闘争が大きな火種になる危険がある。

 中国情勢に詳しい拓殖大客員教授の石平氏は、「次期首相が確実視される李克強氏(副首相、57)は胡氏の後継と目されていた人物。総書記になる習氏とコンビを組むことになるが、江氏の横やりで(李氏は)次期総書記のポストを奪われた因縁がある。新体制は最初から一枚岩とはいきそうにない」とみる。

 まさに大荒れの様相だ。


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