揺らぐ王国、民主苦悩 杉本議員離党届【愛知】<中日新聞 CHUNICHI WEB>
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揺らぐ王国、民主苦悩 杉本議員離党届【愛知】
2012年10月6日
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▼「中日新聞 CHUNICHI WEB」から全文引用
民主党の杉本和巳衆院議員(愛知10区)が五日、離党届を提出したことで、党県連に所属する国会議員のうち、二〇〇九年の政権交代以降に党を離れるのは七人目となった。前回の衆院選では、県内十五小選挙区すべてで勝利して圧倒的な強さを見せつけた同党。離脱者が止まらない現状に、党県連幹部は「もはや民主王国とは言えない」と頭を抱える。
党県連の近藤昭一代表代行は「とどまるよう引き留めたが、慰留できなかったのは大変残念」とコメント。中根康浩代表は「民主党だから選挙の時に応援してくれた人も多いのに、勝手な行動をするのは支持者への裏切り行為だ」と批判した。
政権交代後の最盛期には、党県連は衆院の小選挙区十五人、比例代表四人、参院愛知選挙区四人の計二十三人の陣容だった。一人は二〇一一年に地方選出馬のために議員辞職しており、七人の離脱によって十五人になった。
衆院の小選挙区は愛知4、14区に加え、10区も空白区になる。いずれも対抗馬を立てる方針だが、民主党の苦戦は必至とされ、4、14区の候補者選定は遅れており、10区の擁立も難航は確実だ。
中根代表は「できるだけ早く対抗馬擁立を進める。もう民主王国なんて口にできる状況ではないので、原点に立ち返って、一から地道に信頼を回復していきたい」と述べた。
写真(図URL)
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20121006/images/PK2012100502100211_size0.jpg
◆愛知10区、地元支援者らに波紋
杉本和巳衆院議員の突然の離党届提出は、地元の支援者らに波紋を広げた。ライバル陣営からは「民主党への逆風を感じての保身」との声も漏れる。今後はみんなの党に入党する考えで、次期衆院選の構図は大きく変わりそうだ。
杉本さんは一宮市役所での会見で「後援会幹部と話し、支持者の大半は(党を)変わることを良しとしてくださった」と説明した。だが、後援会の伴野良樹会長(74)は取材に「民主党から離れるなら私たちの思いと違う。会長は辞め、後援会を離れる」と厳しい口調で話した。
民主党県連10区総支部副支部長の高橋正子県議は「報道で知った。一生懸命選挙をやってきたのに何だったのだろう」と戸惑いを隠さず、「新たな候補者を立てる話し合いを始めなければ」と語った。
次期衆院選で愛知10区の立候補予定者の反応もさまざまだ。自民党の元衆院議員江崎鉄磨さんは「民主党が弱くなったから他の政党に移るというのは、政治の道から外れた行為」と批判。共産党の元一宮市議板倉正文さんは「民主党が別の候補者を立てれば四者食い合いの戦いになる」と気を引き締めた。 (後藤孝好)
◆選挙区替えを否定 杉本議員会見
民主党に離党届を提出した杉本和巳衆院議員(愛知10区)は五日、地元の一宮市役所で記者会見し、週明けの十日にも、みんなの党への入党を申請する意向を明らかにした。
杉本さんは、みんなの党を選んだ理由を「国政選挙を二回経ていて、政策立案能力がある。指導いただける方が多い」と説明。ただ、民主からの離党では「減税日本や日本維新の会入りも考えた」とも打ち明けた。
その上で「第三極の政党が力を合わせ、古い体質と戦う必要がある」と語った。
次期衆院選で、選挙区を替えることには「尾張の地で骨を埋める覚悟。みんなの党に(選挙区を替えるよう)言われることはあり得ない」と否定した。
(安福晋一郎)
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