20120307 [1/3]たね蒔き「小出裕章さん、スタジオからの初めての生出演!」 (2)
※書き起こし(2)(3)
20120307 [1/3]たね蒔き「小出裕章さん、スタジオからの初めての生出演!」
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=LQJdDOdGDDM
20120307 [2/3]たね蒔き「小出裕章さん、スタジオからの初めての生出演!」
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=AlLCB69oKPw
(内容同じ???)
20120307 [2/3]たね蒔き「小出裕章さん、スタジオからの初めての生出演!」
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=AlLCB69oKPw
20120307 [3/3]たね蒔き「小出裕章さん、スタジオからの初めての生出演!」
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=a6xbUid3z2U
「文字おこし」ブログ
ざまあみやがれい! 2012年03月08日14:30
4号機の危険性・1号2号3号燃料取り出し、について 小出裕章(反原発)
澤田哲生(原発推進)の討論 3/7(2)
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65793945.html
2012年3月7日(水)、小出裕章氏が、毎日放送「たね蒔きジャーナル」に出演。ゲストの原発推進派・東京工業大学原子炉工学研究所助教、澤田哲生氏と討論しました。
このエントリーでは、主に、4号機の危険性・1号2号3号燃料取り出し、についてそれぞれの考え方のパートを紹介しています。
=====(文字おこし、続き)
※「ストレステスト・冷温停止状態について 小出裕章(反原発)澤田哲生(原発推進)の討論 3/7(1)」からの続き
水野「うん…。あのこうしたなかで、今、4号機がどうなのかっていう議論ってありますよね。小出さんは4号機について今どういうふうに見てはりますか?」
小出「はい。もうこれもあの、何度か聴いていただきましたけれども。」
水野「はい」
小出「4号機は事故の時に停止していた、のです。え…つまり原子炉の中には、燃料がなくて、全てが使用済燃料プールという中に、ありました。」
水野「はい」
小出「え…1500数十体の、燃料が使用済燃料プールという深いプールの底に沈めてあったのです。え…そのうち1331体、が、すでに使用済み、というか放射能の固まりになった燃料だったのです」
水野「はい」
小出「で、4号機は原子炉の炉心には548体しか燃料が入りませんので。」
水野「はい」
小出「炉心の中に入る燃料の約2.5倍分の燃え尽きた放射能の塊になった燃料がプールの底に沈めてあるという状態なのですが」
水野「はい」
小出「その、4号機の使用済燃料プール、は、え…事故の3月15日にまあ爆発を4号機の建屋…原子炉建屋で爆発が起きたのですが」
水野「はい」
小出「え…プールの、更に上のオペレーションフロアーという、フロアーでももちろん爆発が起きましたし。プールが埋めこまれているその階ですらが爆発で壊れている、のですね。ですから、う…プールが健全でいられるかどうかということが大変難しい状況になっていまして。東京電力もそれに気がついて耐震補強工事というのをすでにやったということに、なっています」
水野「ええ」
小出「ただ、猛烈な被曝環境ですので、ゆっくりと工事をするということは許されなかった、し、どこまで本当にしっかりとした降雨時いなっているかということが、私にとっての不安、なの、ですね。んで、もし、これから大きな余震が起きて、4号機の使用済燃料プールが崩れ落ちるような事になってしまうと、燃料を冷やすということが大変難しくなりますので」
水野「はい」
小出「大量の放射性物質が再度、空気中に吹き出してくると、いう可能性を、が、あると私は思っていますし。え…なんとかそんな事態にならないように、大きな余震が来ないでくれよと、私は今、願っている、わけです」
水野「余震は震度7という予測までありうると予測されていのが、先日まで、予測を大きくしなきゃいけないというような説も出てましたけれども。澤田さんはこうしたこの4号機のプール、など、今ある危機についてはどう考えていらっしゃいますか」
澤田「えっとまず、4号機…なんですが。」
水野「ええ」
澤田「いちおうあの…えっと、事故後、早い時期にはいろいろ有りましたけれども。えーっと、4号機のそのプールの水自体は、事故、っと3月11日の地震と津波以降ですね、今にいたるまで、え…なんと言いますか? カラになる、あるいはその、減るっていうことなかったわけですよね?」
水野「はい」
澤田「で今後のこと考えると、たしかにその、うーん、大きな、なんて言うんですか、次の、えー、3月11日と同じ程度の規模のですね、地震が来る可能性いっていうのはこれ、あのー、ゼロじゃないので。まあスマトラの時もあれ2年後でしたっけね」
水野「うん……」
澤田「なんか結構同じぐらいのサイズの、来てますよね」
水野「大きな余震がね、はい」
澤田「だからそのーことは、あの別途非常にあのー、心配、対策しなければいけないと思いますね。だから4号機に関して言えば、まああの、小出さんおっしゃったこと色いろあるかもしれないんですけれども。今のところ、あの、ええっと、事故後に比べても最近でもかなり作業してるようですけれども。作業員があ…事故、直後当時よりはですね、アクセスしやすいような状況になってるので。え…比較的対応しやすい、ほうだと思っています。」
水野「はい。え…近藤サーン。あの…近藤さんもどんどんお聞きになりたいことあると思いますけれども。まずリスナーの方のえ…ご意見で、こいうさぎさんという方がですね、」
近藤「はい」
水野「仰っているのは今澤田さんもおっしゃった、その作業をしてらっしゃるかたの話ですね。原発で過酷な労働を強いられている方たちが沢山いらっしゃるわけですけれども。この現実の中で、それでもやっぱり原発を推進するべきだとおっしゃるの、根拠をお聞かせくださいというふうにご質問いただきました」
澤田「ああ、それは非常に単純。それ(※ききとれず)小出さんからいろいろご意見あると思いますけれども。その…現場の作業、の、まあなんていうんですかね、あれ下請け孫請け、さらに5重ぐらいになってるんですかね。」
小出「きゅ、9重だとか」
水野「9重…」
澤田「9重ですか(苦笑)。」
水野「20重だっておっしゃる(※聞き取れず)先生も」
澤田「私もなんかそのへんの、まあ直接はないです、間接的にどういうかたがどういう環境で作業されてるかって話は少しは聞いてるんですね。で、そのー、よく言われますように、まああの、被ばく管理っていうのを原則やらなきゃいけないし、やってることになってますけれども、そこが結構甘くなってる部分があるんじゃないかっていう話も、聞かれます。そのへんは確認のしようがないところもあるんですけれども。あとですね、その、えっと、作業関係ですね、さっき4号炉で、4号機の話出てきましたけれども。やはりその事故が起こった直後、特に水素爆発が起こった頃ですね。けっこうその高濃度の放射性物質を、が付着しているようながれきが結構悲惨していたわけですよね」
水野「ええ、ええ」
澤田「まあそういうものはその、えっとあのー、無人ロボットとかですね、無人のあの、ええっと、あの、なんていうんですか、ブルドーザーみたいなので、」
水野「はい」
澤田「それなりに、以前よりは片付けられてるみたいなんですよね。そういう意味では今必要な作業、をするにあたって。現場の作業員の被曝の程度っていうんですかね、同じ時間いてもですね。それはあのー、以前よりも軽減してると思うんですね。ただし当然その、あのへんはまだガンマー線とか沢山でてるところですから。あのー、その管理は十分していかなければいけないと思うんですよね」
水野「でも、これから、ものすごい人数の方々が必要だって話しもありあすし」
澤田「そうですねえ。それで…問題は、そのこともあるんですけど、結局、4号炉の話出ましたけれども」
水野「はい」
澤田「1号2号3号ってあるわけじゃないですか。もっと激しく壊れてる」
水野「はい」
澤田「その炉心がそれこそどうなってるのかわからないのがですね。これを何とかしなきゃいけないですけれども。それ今、その、なかなか人も近寄れない状況が、あると。」
水野「ええ」
澤田「で、じゃあロボットでできるかっていうとそういうものでもないわけですよね。それで今、ある種の、その1年経って、このなんて言うんですか、つなぎの時期だと思うですけど。これから本格的にええっと、1号…2号3号の炉心のこれ、一応炉心の燃料をですね、溶けたやつを、回収するってことに今んとこなってんですよね」
水野「うん」
澤田「で、そういうコトが本格的に取り組もうとすると、また、問題は結構大きいっていうか、難題だと思いますね」
水野「うん…。小出さん、これからどれくらいの数の作業員の方たちの動員が必要なんですか」
小出「チェルノブイリ原子力発電所の事故というのが、1986年の4月の26日に起こりました。え…その時に壊れたのが、4号機という原子炉1つだけ…でした。それをなんとか、事故を収束させようとして、様々な作業が行われました。え_その時には60万人から80万人と、言われた、軍人、退役軍人、労働者がかり集められ、たのです。え…本当に今、日本という国で、それだけの数の人が集められるのかと、う…想像すると、なかなか難しいだろうなと、思いますし」
水野「ええ」
小出「え…福島第一原子力発電所の場合には……3つの原子炉がすでに爆発している、わけですし」
水野「はい」
小出「え…4号機の今私、聴いていただいたように、まだ危機が去ったわけではない」
水野「はい」
小出「いまだにその…事故が継続しているわけ、で。この事故をどうやってこれから収束できるのかと、いうことすらが人類が経験したことのないことに直面しているのです。今澤田さんおっしゃったけれども。溶けた炉心をどうやってつかみ出すのか。つかみ出せるのかという、そのことすらがよくわからないままなわけですから。これから何万人の作業員が、動員されるのか、あるいは万の単位では足りないのかと。何十年に及ぶのかと、いうことも、やってみなければわからないという、事だと思います」
水野「うん。小出さんおっしゃるように、あ…。いかがですか、澤田さん」
澤田「えっとですね。チェルノブイリと福島の違いってのがあると思うんですよね。んと今何が言いたいかといいますとですね。チェルノブイリはその、ま、よく我々がいうんですけれども、格納容器というものがなかったと。福島でも格納容器は一部破損しているのは、これはほぼ間違いないんですけれども。そもそも格納容器がなかったので、え…チェルノブイリの場合は、あの、え…当時爆発事故、爆発、まあ、核的な質力暴走っていうのをやってるんですけれども。そいつで水素爆発とかですね、えーっとそれから黒鉛も燃えてると。非常にその、んー、まあ福島も充分過酷な事故ではありますが、それに加えていろんなことが起こってたと。格納容器がないからえ…溶けた燃料がですね、まあいってみればその、え…いきなりむき出しになったような状況なんですね。」
水野「ええ」
澤田「流れ出る、出てくる。それをまずは止めなきゃいけないということで、え…事故後、1週間ですかね、おもに、何十万人とその投入されてるわけですね。その間の被曝…というものはそりゃ、凄まじいものだったわけですね」
水野「でもチェルノブイリと、福島と比べたら全然ちがうってことですか?」
澤田「私はそういうふうに、考えてます」
水野「チェルノブイリも今、レベル7、福島もですけど」
澤田「ええ。だから、出てきたものの量が違う、んですね。これはその、一概に言えないんですけれども。だいたい、ベクレル数でいうとですね、放射線量で言うと、放射能で言うとですね。ま、えっと、一桁下がる、1割程度って言われる。これもまだ議論あるんですよ。まだ実際にどれだけ出たか十分わかってないちゅうところありますわね。ま、それはおいておいてもですね、えっとまあ、実際にその環境でたその、エリア…の面積とですね、その、う…深刻度から比較しても、チェルノブイリの場合はですね、200キロメートル300キロメートル遠くまでですね、かなり後半にわたって、あの、飛んでるわけなんですよ。でまあ、それはいいとしてですね」
水野「うん」
澤田「ですから、チェルノブイリの場合は、今、小出さんおっしゃったように、初期に数10万人と投入してるわけですよ、1週間ぐらいのあいだに。その間に、あの、被曝性の障害で亡くなったかたが、数十人いらっしゃるという、事なんですね。で、私が言いたいのは福島の場合は」
水野「はい」
澤田「確かに似たような状況まだ有ります。」
水野「ええ」
澤田「つまり、え、炉心をね、最終的に溶けた炉心を、燃料を回収するとなると、これはすごくハードル高いわけです」
水野「ええ」
澤田「その場合じゃあ、あの、あのー、よく言われるようにですね、ロボットとか、リモートでやればいいっていう、言うんだけど。そんな簡単に出来る話ではないと思うんですよね」
水野「はい」
澤田「そうすると、そこを無理して、じゃあリモートでできないから、人を使ってやるとなると、これは、すごくその、よくないですよ、その被ばく管理の点からですね。だからそれがじゃあどういう形で出来るかっていう、これからのチャレンジですよね」
水野「それは」
澤田「ええ」
水野「今、のところ澤田さんも…」
澤田「…うん…」
水野「…わからないんですね。」
澤田「分からないです。そりゃ…」
水野「どうやってやったらいいか、分からないんですね」
澤田「問題はですね、今、さっき、まあ冷温停止状態に対してもいろんな疑問とかですね」
水野「ええ」
澤田「ご意見はあるんですけども。そういう状態が保てる限りにおいて、まあ、言ってみれば時間的、余裕があるわけですよ。」
一瞬の間。
水野「…まだまだ作業に」
澤田「(※聞き取れず)」
水野「…取りくむまでに時間があるから」
澤田「一応、一応ね。一応その…」
水野「ふっふっふ(苦笑)」
澤田「冷却ループを回して、」
水野「ええ」
澤田「そのフタを…フタって言うのかな、隙間は一部開いてるかもしれないけれども」
水野「はあ」
澤田「さっき言いましたように。その、あのー、1号機2号機3号機の中から、出てくる環境に出てくる放射性物質の量は、もう格段に下がってるわけですね。」
水野「うん…」
澤田「そうするとその、冷温停止状態を、つづけつつ次の策が練れるわけです」
水野「次の策、今わからないけど、考え…て…」
澤田「やりたいことは分かってるんですよ? やりたいことは出来るかどうかってところの、その、勝負ですね、これ」
水野「なるほど。いったんコマーシャル行かせていただきます」
※コマーシャル部分カットされている
水野「たね蒔きジャーナル、今日はですね、『日本の原発どうする。東西の専門家が本音で生トーク』と題してお送りしております。京都大学原子炉実験所助教、小出裕章さん。そして東京工業大学原子炉工学研究所、澤田哲生さんです。小出さんは、え…原発についてはすぐに全廃をとおっしゃいます。澤田さんはえ…妥当なやりかた、適当な…適切なやりかたで続けるべきだというお考えでございます。え…近藤勝重さん、東京ですけど。近藤さーん」
近藤「はいー」
水野「今までのところお聞きになっててどうですか」
近藤「僕はあの、続ける、うんぬんカンヌンも含めてね」
水野「ええ」
近藤「やっぱり、国民の意志をどう反映するかってこと、すごく考えますよね。」
水野「うん…」
近藤「で、今までの原発政策って言うのは国策っていう形で、議論も何も無い一元論できたわけでしょ?」
水野「ええ」
近藤「ようするにやるっちゅうことできたわけです。」
水野「はい」
近藤「で…、それでこういう事故が起きて以後も、そっちに、先程野田さんが言うような政治決断ってなことを言うんだったら、その前に僕は、かなりの意味を持たして、総選挙やったらいいと思いますね。」
水野「うん」
近藤「つまり、原発そのものに付いて、やはり国民の意志をこの際はっきりさす手立てを考えるべきだと思いますね。」
水野「原発解散ですか」
近藤「うーん。だから、それは菅さんがその時エネルギー解散やっとけばよかったんでしょうけども。まあ国民投票っていう手続きもありますよ。でもこれはまだ法律作らなくちゃだめだし。やっぱりその総選挙しか今のところ、考える知恵はない。それも抜きにして、え? 再稼働アリだっていう結論を、政治決断だって言うのは、私は言い過ぎだと思うね。」
水野「ええ」
近藤「と思いました」
水野「あの、リスナーの方々からもですね、本当続々とご質問来てますけど。あのー、とりわけ澤田さんに伺いたいと」
澤田「はい」
水野「仰っているのはね、いろんなね、理由みなさん挙げてらっしゃるんですけども」
澤田「うん…」
水野「どうして、やはりそれでも推進するべきだとおっしゃるのかと言うところで。1つは地震大国の日本で」
澤田「はいはいはい」
水野「危険度が高すぎるんじゃないかという」
澤田「ええ、ええ、ええ」
水野「こものひょうろんかさんっていうラジオネームのかた」
澤田「(笑)はい」
水野「あるいはラジオネームつけものとごはんさんはですね。」
澤田「うん」
水野「やっぱりこれ…再稼働、電力不足という意味から、必要だとお考えなんでしょうかねと」
澤田「うん」
水野「おっしゃっている。さ、このあたり、どうして、これだけのことがあってもやはり稼働するべきだとおっしゃるのは」
澤田「はい。」
水野「どうしてなのか」
澤田「えっとー。ま、地震なんですけど」
=====(文字おこし、続く)
ざまあみやがれい!2012年03月08日14:31
地震大国日本で原発推進すべきか・浜岡原発停止の意味、について 小出裕章(反原発)澤田哲生(原発推進)の討論 3/7(3)
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65793946.html
2012年3月7日(水)、小出裕章氏が、毎日放送「たね蒔きジャーナル」に出演。ゲストの原発推進派・東京工業大学原子炉工学研究所助教、澤田哲生氏と討論しました。
このエントリーでは、主に、地震大国日本で原発推進すべきか・浜岡原発停止の意味、についてのそれぞれの考え方のパートを紹介しています。
=====(文字おこし、続き)
※「4号機の危険性・1号2号3号燃料取り出し、について 小出裕章(反原発)澤田哲生(原発推進)の討論 3/7(2)」からの続き
水野「あの、リスナーの方々からもですね、本当続々とご質問来てますけど。あのー、とりわけ澤田さんに伺いたいと」
澤田「はい」
水野「仰っているのはね、いろんなね、理由みなさん挙げてらっしゃるんですけども」
澤田「うん…」
水野「どうして、やはりそれでも推進するべきだとおっしゃるのかと言うところで。1つは地震大国の日本で」
澤田「はいはいはい」
水野「危険度が高すぎるんじゃないかという」
澤田「ええ、ええ、ええ」
水野「こものひょうろんかさんっていうラジオネームのかた」
澤田「(笑)はい」
水野「あるいはラジオネームつけものとごはんさんはですね。」
澤田「うん」
水野「やっぱりこれ…再稼働、電力不足という意味から、必要だとお考えなんでしょうかねと」
澤田「うん」
水野「おっしゃっている。さ、このあたり、どうして、これだけのことがあってもやはり稼働するべきだとおっしゃるのは」
澤田「はい。」
水野「どうしてなのか」
澤田「えっとー。ま、地震なんですけど」
水野「はい」
澤田「これは今回のあのー、さっきも言いましたけれども。えっとあの、えー、っとね、東日本大震災を」
水野「はい」
澤田「と津波をこうむった、原発が福島第一第二だけじゃなくって、女川それから東海ですか。あるわけですね。それがまあ地震で壊れた壊れてないっちゅう話もあるんですけれども。地震に対する、かなり今回の激震な地震だったんですけども」
水野「ええ」
澤田「え…によってプラントがどうなったかっていうことを、ちゃんともう1回、その、えっと、福島第一だけじゃなくってですね、あの地域一帯にあった、えっと、10何基かあるんですけども…」
水野「つまり壊れなかった被災した」
澤田「はい」
水野「原発っていうのを…」
澤田「あのー、」
水野「調べれば、壊れない…」
澤田「全然こわれてないわけじゃないですよ? だから重要なところが壊れてるか壊れてないか」
水野「はあはあ。シリアスな問題を引き起こさなかった原発を見てみれば、重大な事故を起こさない原発というのはこれからも成り立つんじゃないかという」
澤田「そうですね」
水野「お考え」
澤田「それで…」
水野「そ、そうなんですね」
澤田「そうです。」
水野「出来るんですか?」
澤田「端的にいうとそうです」
水野「どんなに」
澤田「ええ。それを今から言います」
水野「ええ。そこん所を教えてください」
澤田「それで、最近問題になってるのは、とにかくこの、あの、じ、20年ぐらいですかね、地震に対する知見がどんどん増えてきてるんですよね」
水野「はい」
澤田「えっとあのー。活断層が、断層がどこにあるかってことですね」
水野「そうですね」
澤田「ですからどっかのこの、若狭地域でもそういう議論あるとおもうんですけれども。あのー今まで見つかってなかった断層があるんじゃないかと。そうすっと、えっと直下的な地震が起こるんじゃないかという話しですね。ま、この問題は、あのー、結構それなりにちゃんと、もちろん対応しなければいけないと思いますね。で、あの、つまりですね、数年前に耐震…のその、ま、地震の強さっていうのを観直してですね、耐震補強をしてるんですよね」
水野「ええ」
澤田「それが今回の地震とそれから、どんどんなんていうんかな、増えてくているその、断層のデーターと照らし合わせて。妥当なのかどうなのかっていうのはこれなかなか慎重な、あの、見極めをしないといけないと思います。で、一応なんか3つほどあったんで、とりあえず」
水野「そうですね。まずはだから、地震大国でも」
澤田「うん。それはね」
水野「やり続けて」
澤田「それはね」
水野「安全なんですか?」
澤田「あのー…、ま、これはあんま、今言うと、なんていうかこの、適切じゃないかもしれないんですけど。将来的にはですよ? 今の、その、プラントじゃ出来ないですけど。今のは耐震補強するしかないですね、言ってみれば。」
水野「今までのはね」
澤田「はい」
水野「で、新しく作る」
澤田「作るってことはですね…」
水野「ものは大丈夫だという」
澤田「だからその…」
水野「お考えですよね」
澤田「あのー…免震構造にもできるわけですよ」
水野「はい」
澤田「大きなビルでもやってますよね。だからその…」
近藤「あの…」
水野「え、近藤さーん?」
近藤「あん、そうするとね(苦笑)。」
澤田「うん」
近藤「そういう考えかたで、浜岡原発とめたのは、ほんと、どうお考えなんですか?」
澤田「浜岡ですかあ?」
近藤「ええ」
澤田「あれはー、だから、私は無意味だと思ってます」
近藤「あ、あれは」
水野「止めたことが」
近藤「止める必要がなかったんですか?」
澤田「ええ」
近藤「それはどうしてですか。そんな地震の過剰な反応は要らないっちゅうことですか」
澤田「……まあ」
澤田「……そこは私よく…その…菅さんがっていうか、管さんって言っていいのかどうか分かんないですけど」
水野「ええ……」
澤田「なにをもってあれを止めると判断したのかは…」
水野「うん」
近藤「いや、菅さんだけの意見じゃないですよ」
澤田「ええ」
近藤「現場監督なさっていた菊池洋一さんですか」
澤田「ええ」
近藤「菅さん、にも直接話ししてるかと思いま…とにかく何がなんでもとめて欲しいという陳情までしていましたよね」
澤田「…その…ちょっと私…」
近藤「絶対に耐えられないと。」
水野「うん」
澤田「…耐えられない…」
近藤「うん。だからそれ、地震ですよ。だからそ、そこらあたり、なんかちょっと、話が大雑把すぎませんか?」
澤田「いやあだから絶対に耐えられないというその絶対の根拠がわかりませんけどね」
近藤「だからそれ、菅さんだけの話じゃない」
澤田「それはね、それはね、それは要するに、あの、がん(※岩?)の問題、地盤、岩盤の問題があるとおもうんですよ。岩盤がどういう組成になっていて、それが実際地震が来たときどういう、その、まあ、振る舞いなり変形をするかっていう問題だと思うんですけどね」
近藤「で、あの、福島の(※聞き取れず)、の問題っていうのは福島だから起きたんですか? ようするにその岩盤の問題とか、堤防がどうのこうのとか。その可能性ってのは、全部秘めてるんじゃないですか、日本列島は」
澤田「…いやそこをですねえ。そこはだから、科学と工学の問題と思うんですけれども。その、全部をですね、まあ、ま言ってみれば一緒くたにして、議論はできないところがあるとおもうんですよね?」
水野「でも私らにしてらね、」
澤田「それで」
水野「あの、」
澤田「ええ」
水野「いろんなこと、全部含めて、安全か安全でないのかっていうのを知りたいわけですよね、住民としては」
澤田「だからそのことと違って。言ってるかと言うと。日本のですね、あのー」
水野「地震」
澤田「全国にですね、ほぼ17ヶ所、その」」
水野「ええ」
澤田「立地してるところあるんですよね。」
水野「ええ、ええ」
澤田「それぞれ、立地条件って言うか、土地の条件違うわけですよ」
水野「ああ、じゃあ、土地が安全だと、いうふうに、判断されたらそこに原発建てたら安全なんだという、安全な原発というのはできるという、お考えと思っていいですか」
澤田「えっとですね。その…エンジニアリング的なか…工学的な考え方っていうのは」
水野「はい」
澤田「その、条件がはっきりすればですよ」
水野「うん」
澤田「それに合わせたものが作れるという、そういうまあ、」
水野「はあ…」
澤田「理念があるわけです」
水野「はあ」
澤田「そん時に、お金がかかりすぎるかどうかっていう、また別の尺度が入ってきますよ? ただし、今問題になっているのは、そん、建てたときに」
水野「はい」
澤田「とこの地震とかですね、津波の条件がこういう感じで、なってるというふうにですね、決めてやったのが、例えばあとからその新しい断層が見つかった、それに対応できるか、耐えられるかっていう問題ですよね?」
水野「うん」
澤田「それは慎重に見極めなければいけないと言ってるわけなんですよ」
水野「でも、あとからできたから、ほんなん外しますって簡単に閉じられるもんでもないですよね」
澤田「だからそこは、だから、耐震の、ね、耐震補強で、」
水野「ええ」
澤田「間に合うかどうかっていう問題ですよね」
水野「はあ」
澤田「で、浜岡の場合は、どうやらそれではもたない、あるいは、お金がかかりすぎるっつうんで1号2号はもう、とっくに、とっくにっていうか、この、お…事態が、去年のですね、浜岡ええっと、停止前に、もう廃炉にするってこと決めてるわけなですよね」
水野「ええ。小出さんは、この、安全な原発は出来るのかどうかという、この質問はいかがですか?」
小出「できません」
水野「はあ、できません(苦笑)」
小出「はい。」
水野「あ、そうですか…」
小出「例えば今、浜岡の議論がで、出ましたけれども。浜岡1号2号なんていうものを作った頃には、本当に大きな東海地震が来るなんてことは予想もしないまま作っている…のです。ほとんどその…耐震設計もなされないまま、つくってしまった。だから今、澤田さんもそれをおっしゃったけれども。その耐震…東海地震がくるようなことに備えて、耐震補強をしようとしたら、お金がかかりすぎてもうダメだと、いうことで放棄された」
水野「うん」
小出「のですね。でも、みんな同じですよ。ようするに、建てるときには、こうこうこういう条件で、建てようということで設計して建てるわけですけれども。え…時が流れていくとやはり、これはまずいんではないかと、いうところが次々に出てくる、わけだし。え…ちいちゃな事故から、今回のような大きな事故まで起きてしまう。のですね。それはやはり人間というものが、やる、ということなわけですから、必ずそういうコトは覚悟をしておかなければいけないという、ものだと私は思います。え、そして、原子力というのは、そんな覚悟ができる、という、そんな甘いものではなくて、途方も無い被害を、だしてしまうもの、なわけですから。私はやるべきではないと、思います」
水野「澤田さん」
澤田「あの」
水野「まだご意見あるとおもうんですけれども」
澤田「ええ」
水野「番組の最後までお二人、お残りください、もう少し」
※
水野「たね蒔きジャーナル、今日は「日本の原発どうする」と題しまして、京都大学原子炉実験所助教、小出裕章さん。そして、東京工業大学原子炉工学研究所助教、澤田哲生さんにこのスタジオで、え…討論していただいておりますが。あのー。澤田さん」
澤田「はいはい」
水野「に、沢山のかたが、」
澤田「ふふ」
水野「とりわけ」
澤田「きてますか」
水野「聞きたいという、お声、より多いんですけどもね」
澤田「地震の話はもういいんですか?」
水野「ええ。地震の話もありますし。核のごみ問題も」
澤田「ああー…」
水野「どうするんですかという色んなあの」
澤田「それはまあ…」
水野「処理しないといけない」
澤田「小出さんとまた次回ということで…」
水野「にも関わらず、それでもどうしてやっぱり原発…」
澤田「それですか。そこも、いう、いう、言うことはいっぱいあるんです」
水野「推進すべきかというところが」
澤田「うん」
水野「やっぱりまだ、あたしも、わからないんですけど」
澤田「そしたらねえ。ちょっ、」
水野「そこのところ」
澤田「さっきの地震のこと、ひとことだけいいですか」
水野「はい」
澤田「では地震なんですけども」
水野「ええ」
澤田「地震がほんっとにそんなに心配だったらですね。」
水野「うん」
澤田「地震計、感度を少し上げとけばいいんですよ。そうすると、あの、早い段階で、地震、を察知して、えっと、まあ、炉が停止する…要するに制御棒が入りますよね。あとは冷やせばいいって話にうつれるので」
水野「ふうーん」
澤田「そういうふうに考えればいい。」
水野「地震対策はできる」
澤田「うん。それでね、そこはまだ、丁寧な議論をしなければいけないんですけども。時間ないんで。」
水野「はい」
澤田「その、なんでそこまでしてって話がありますけれども。これはねえ、いろんな見方があるんですよ。例えばその、んー、(舌打ち)、ちょっと視点を帰ると、あのー、まあ皆さんご存知だと思うんですけども。日本は今こういう状況になってますけども。ま、お隣りの韓国ってこれからどんどん倍ぐらいに増やしていこうとしてるんですよね」
水野「原発をね」
澤田「んで…えっとさらに中国はこの先20年ぐらいで100基以上新設しようとしていますよ」
水野「はい」
澤田「ま、そういう状況が有りますので、日本はどういう、こう、そこに貢献ができるのかなっていうような、私は積極的に関与していったほうがいいと、考えています」
水野「海外輸出という意味でも、積極的に関与」
澤田「輸出というだけではなくって、じゃあ安全な原子炉とはどういうものかってことに関してもですね、」
水野「はあ」
澤田「日本のその、今までの知見が生かせると思うんですよ」
水野「はい。小出さん20秒ぐらいしかないんですが」
小出「はい。え…私は澤田さんと正反対でして。え…韓国からも原子力を、なくすべきだと思うし、中国もやってほしくないし、そのためにはまず日本が手本を示して原子力から撤退すべきだと思います。
水野「近藤さん後10秒しかないんですが」
澤田「ふふ」
近藤「いやあ、僕らの意思をどう反映したらいいのかなあと今、ますます考えるようになりました」
水野「はい。澤田さん、これからオープンな議論をもっと学者がするべきだって活動をしていらっしゃいます」
澤田「そうですね。はい」
水野「小出さん澤田さん、本当に今日ありがとうございました」
澤田「はい。どうもー。ありがとうございました」
小出「ありがとうございました」
水野「またどうぞいらしてください。ありがとうございました」
=====(文字おこし、ここまで)