経産省VS.財務省 官邸人事が内部崩壊の火種に{日刊ゲンダイ}

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経産省VS.財務省 官邸人事が内部崩壊の火種に
2013年1月15日
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▼全文引用

安倍に統率できるのか?
 財務省経産省の権力抗争が、「官邸崩壊」の新たな引き金になりそうだ。

 安倍政権では、政務の首相秘書官に経産省の今井尚哉・前資源エネルギー庁次長(54)が就いた。常に首相に寄り添い、機密事項も扱う官邸の要だ。官僚がこのポストに抜擢されるのは珍しい。

 事務担当の秘書官には、財務省から中江元哉官房審議官(51)、経産省から柳瀬唯夫官房審議官(51)のほか、外務省と防衛省、警察庁から1人ずつ。首相秘書官に経産省幹部が2人もいるわけで、これも異例のことだ。さらには経産省OBの長谷川栄一・元中小企業庁長官(60)が首相補佐官に就任。安倍官邸内には、経産省の“大物”が3人もいるのである。安倍内閣が「経産省主導」とされるのは、そのためだ。

民主党の野田内閣は完全に財務省に牛耳られていたが、今回の安倍内閣は“経産省内閣”といわれている。省内で復権を喜ぶ声があるのは事実。浮かれてマスコミにぺらぺらしゃべらないようにと、わざわざ訓示があったほどです」(経産省関係者)

 官邸に入った今井氏と柳瀬氏は原発推進の旗振り役としても知られる。
「2人とも政治家タイプで、立ち回りがうまい。OBの長谷川さんは、中小企業対策に絶対の自信があるから、安倍政権の経済政策をミクロの視点から立案していくでしょう。3人とも東大法卒のヤリ手ですが、問題は3人そろって“一匹狼”の自信家ということ。しかも、それぞれ距離がある。経産省出身の3人が主導権を争い、官邸が混乱する恐れがあります」(官邸事情通)

<省庁間の綱引きが混乱に拍車を…>

 しかも、経産省から主導権を奪い返そうと、財務省が虎視眈々と狙っている。省庁間の綱引きが、さらに混乱に拍車をかけるのは確実だ。

 財務省も手堅く官邸に人材を送り込んでいる。財務省OBの丹呉泰健・元事務次官(61)が内閣官房参与に就任。加藤勝信官房副長官財務省出身だ。副総理兼財務相として威張っている麻生の周りも、財務官僚がガッチリ固めている。

 省益第一で鉄の結束を誇る財務省。軍隊並みの統制が「最強官庁」とされるゆえんだ。経産省が少しでも失敗すれば、一気に巻き返しにかかるのは間違いない。

 ただでさえ、官邸に有識者会議をポコポコ立ち上げ過ぎて、収拾がつかなくなってきた安倍首相。そのうえ、飯島元秘書官のようなクセ者まで官邸に常駐させている。官邸内で繰り広げられる財務省経産省の主導権争いをハンドリングできるのか。内部崩壊は避けられそうにない。

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