原発事故レベル6(20kmと80km) 2011年03月26日 05時11分

 
(趣味人倶楽部の日記から)
原発事故レベル6(20kmと80km) 2011年03月26日 05時11分

ついに原発事故は「レベル6」になりました。原発事故としては、米スリーマイル島事故の1ランク上、チェルノブイリの「レベル7」の下ということになり、既に『大事故』となっております。
 しかるに、政府は何の対応も取っておりません。昨日になりやっと、30km圏内から避難する事が望ましい、と言っているみたいです。
  昨日夜のNHK番組の、著名人数名が出席してのデイスカッションのなかで、ソフトバンクの孫さんは、発言の機会のたびに原発事故の危険と避難地域の拡大を 言おうとしたのですが、その度にNHKの司会者に発言を遮られシャベラセテもらえませんでした。それでも、孫さんは機敏に考え、最後に「リスクマネジメン ト」と言う言葉を使って、自分の意を視聴者に伝えました。要約すると「人命第一だ。救える命は救わなければならない。過剰と後で言われるかもしれないが、 とにかくできるだけ広範囲の人を避難させるべきだ。」と言うのが概略です。要は、原発事故は既にかなり危険な状態にある。だから、上記の事をすべきだ、と 言う事です。果たして、どれだけの人がその意を理解してくれたのでしょうか?
 既に、一昨日の段階でNHKは原発の北西40kmの地点から基準の 1600倍のセシウム系の放射性物質が「土壌」から検出されたと伝えています。朝日新聞は、これを25日朝刊で報じたそうです。つまり、半径40km圏内 で、人間のそこに居て良い許容量を超えている、と言う事です。20kmの30kmのと言う政府の指示は、『危険地帯に住んでいろ』と言っているのと同じで す。
 他の局を見ていないので、他局については知りませんがNHKはこれについて、私の見ていた範囲では、何も言及していません。
 巨大 津波の犠牲者の方々はお気の毒であり、被災者の皆様はご苦労なされているのは重々承知しております。しかし、津波の被災者の皆様には不十分ながらも救援物 資が届き始め、復興事業も多くの方々が参加しこれから始まろうとしています。既に歯車が回り始め、政府が号令をかけずとも進んで行きます。
 原発 の被害者の問題は、今、現在進行形の問題であり、放射性物質が拡散しつつある中で「今、どうすべきか?なにをしなければならないのか?」の問題で、津波の 被害とは、次元の異なる問題なのです。「気の毒だ」「かわいそうだ」「何とかしてあげたい」の気持ちが先行してしまって、国民は「現在進行形」の危機を認 識していないように思えます。
 当然、その責任は、政府と大マスコミにあります。放射能の危険から住民を守るためには、危険地帯からじ住民を避難 させる以外に方法はありませんが、一向に政府からは避難地域拡大の命令は出ません。その無策を非難すべき大マスコミは政府のコメントを垂れ流しているだけ です。御用学者も又、然りです。
 「誰も危険を指摘する者がいない」と言う、恐ろしい現状があります。テレビに出てくる全ての人達の口から出てくる言葉は、不思議なほど同じで、「ただちに、健康への被害は、ありません」。これだけです。
 最悪の事態が発生するか、又はそれを防ぐ事ができるかは、政府の発表によれば、『依然、予断を許さない状況が続いている』ことになります。これは、正しいと思われます。どっちに転ぶかは、誰にも予想できる事ではないと思います。
 であるならば、最悪の事態に備え、最悪の事態が発生した場合にも安全な地域に住民を避難させる責任が、「政府」には、当然あります。仮に、無事に治まるにしても、現在、福島県民は放射能の危険地帯に放置されたままです。
 事故発生後すぐに複数の外国政府は、自国民に対し「原発80km圏内からの避難」を、即座に指示しました。日本政府は、これを「過剰な反応」であるとし、日本国民に冷静な対応を求めました。しかし、事、ここに至っては外国政府の判断が正しかった事が判ります。
 政府には、原発事故の人的被害を防ぐために、『一刻も速く避難地域の拡大指示を出してもらいたい』と、切に願います。
 既に、津波により甚大な人的被害がでています。これ以上の犠牲者は、何としても防がなくてはなりません。
 皆さんも声を大にして、『避難地帯を拡大せよ!」と、発言してください。
 ※J CASTニュースにより詳しい記事が掲載されています。