衆院解散の真相 首相は「負け戦覚悟」で穏健保守への純化路線を選ぶ{zakzak}

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衆院解散の真相 首相は「負け戦覚悟」で穏健保守への純化路線を選ぶ
連載:永田町・霞が関インサイド
2012.11.20
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20121120/plt1211200709000-n1.htm
▼「zakzak」から全文引用

 野田佳彦首相は11月14日の党首討論(QT)で、自民党安倍晋三総裁を前にして衆院解散の時期を明言するという異例の手法を採った−。

 「11月16日解散、12月4日公示、16日投開票」が確定したことを受けて、新聞各紙(15日付朝刊)の社説の論調の違いが際立った。

 「『異常な選挙』の自覚を持て」とした朝日新聞と、「違憲状態で総選挙とは」と書いた東京新聞以外は、「首相の重い決断を支持する」(読売新聞)、「野田首相がやっと決断した」(産経新聞)、「首相の決断を評価する」(毎日新聞)、「国民に信を問うときが来た」(日本経済新聞)など、おおむね野田首相の決断を評価している。

 と同時に、永田町関係者の誰もが全く予期していなかった首相発言の動機・意図についての解説もまた、各紙の報道ぶりが異なり、一読者としては面白かった。

 多数派の見方は、野田首相民主党内の「野田降ろし」に先手を打った捨て身の決断というものである。確かに、解散の年明け先送りとなれば、再び細野豪志政調会長擁立の動きが顕在化するのは目に見えていた。引きずり降ろされたくないから先手を打ったのか。本当にそうなのか、という疑問がある。

 筆者は14日午後、講演のため福岡市に滞在していた。QTが終わるやいなや携帯電話が鳴りっぱなし状態になった。

 実は、『現代ビジネス』の連載コラム(10日付)に「14日に行われる党首討論野田首相衆院解散に向けた“決意”的な発言をする」ので東京都知事選とのダブル選挙になる可能性が高い、と書いていたからだ。

 正直言って、その「決意」が解散日を特定するものとまでは予想していなかった。それでも、「年内解散・総選挙」を強く示唆するのではないかと見ていたのは事実である。

 11月になると首相周辺から「野田は必ず自分の手で解散する」という声が聞こえてくるようになった。野田首相は負け戦を承知で、なぜ解散するのかに想いを馳せると、その心象風景が見てくる。

 それは、こういうことではないか。小沢一郎元代表は離党し、新党を結成した。だが、党内には依然として根が張り巡らされている。その“小沢的なるもの”と反消費増税・反TPP路線賛同者を、この総選挙で一掃する。いわば穏健保守への純化路線を選択したのである。

 たとえ勝ち残るのが50人になっても、その路線を採る限り、与党に残れる。これが野田首相の決断の真相ではないか。(ジャーナリスト・歳川隆雄)

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