有利な「後出し」探る? 都知事選候補者名乗り 鈍い出足{東京新聞 TOKYO WEB}

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有利な「後出し」探る? 都知事選候補者名乗り 鈍い出足
2012年11月9日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012110902000110.html
▼「東京新聞 TOKYO WEB」から全文引用



 東京都の石原慎太郎前知事の辞職に伴う都知事選は、二十九日の告示まで三週間に迫った。八日に前神奈川県知事の松沢成文氏(54)が立候補を表明、九日には前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(65)が出馬会見を予定するなど、ようやく顔触れが固まり始めた。一方、石原氏の後継指名を受けた猪瀬直樹副知事(65)は沈黙を守る。候補者の出足が鈍い背景には、擁立が難航している面と、出馬表明が遅いほど選挙に有利という最近の傾向がある。 (都政取材班)
■リミット

 「誰を支援するかは白紙。ただ、松沢さんは元民主党国会議員だし、政策も変なところはない」。都議会最大会派、民主党の酒井大史幹事長は八日、松沢氏支援の選択肢も否定しないとした。

 民主は昨年四月の都知事選で擁立が遅れ、告示直前に都議会レベルで外食大手ワタミ創業者の渡辺美樹氏の支援を決めたが、石原氏に敗れた。今回は石原氏辞職が急で擁立期限が迫る上、内閣支持率が低空飛行を続け、独自候補が立つ雰囲気に乏しい。

 蓮舫参院議員ら知名度のある国会議員の名前も取り沙汰されるが、離党者が相次ぐ中、国会の議席を減らす決断は取りづらい。
■温度差

 一方の自民の擁立作業も難航中だ。党本部では「猪瀬氏でもいいのでは」との声があるが、猪瀬氏との関係が良好でない地元の都連側は「誰も支持していない」と反対し、温度差がある。

 そもそも政党本部が推薦した候補の当選は、一九八七年の鈴木俊一氏の三選目が最後。自民は、青島幸男氏が当選した九五年は元官房副長官の石原信雄氏、石原慎太郎氏が初当選した九九年は元国連事務次長の明石康氏を担いで敗れた。

 告示直前になって出馬表明する「後出しじゃんけん」が有利、との傾向も顕著だ。九五年以降、告示三週間前までに表明して当選したのは二〇〇七年の石原氏の三選目だけ。それ以外は、告示日が近づいてから表明した候補者が当選している。

 前回、告示二日前に表明した前宮崎県知事の東国原英夫氏(55)の動向が、ギリギリまで注目される。
■東奔西走

 猪瀬氏は一日に知事職務代理者に就任後、神津島での防災訓練や八王子市でのパネルディスカッション、調布市でのマラソンと東奔西走。「都政に空白をつくらない」と積極的に公務をこなしつつ、都民と触れ合う行事を増やしており、都庁内では出馬に踏み切るとの見方が強い。

 ツイッターからも張り切りぶりが伝わる。七日は都知事選に触れ、自身の「圧勝情報」をめぐる週刊誌の見出しを紹介。「見出ししか見ていないけど、僕がまったく関知していない中身は?」と書き込んだ。ある都幹部は「自分が選挙に有利との印象を広めているようにも読める」。

 副知事として五年のキャリアを積むが、選挙経験はない。出馬すれば事務所やスタッフが必要になるため、ある幹部は「石原さんや政党の支援がカギでは」と話す。

★追記・現在の状況
立候補を表明
前神奈川県知事の松沢成文氏(54)
日本弁護士連合会前会長の宇都宮健児氏(65)
態度未定
猪瀬直樹東京都副知事
前宮崎県知事の東国原英夫氏(55)


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