野村克也氏 今後ONに匹敵する選手は出るかに「NO」と回答{NEWSポストセブン}

NEWSポストセブン
トップ>http://www.news-postseven.com/
野村克也氏 今後ONに匹敵する選手は出るかに「NO」と回答
2012.11.02 07:00
http://www.news-postseven.com/archives/20121102_152196.html
▼「NEWSポストセブン」から全文引用

 10月24日、野村克也氏は新著『オレとO・N』(小学館)を上梓した。長嶋茂雄王貞治、両氏との因縁や名勝負を軸に、プロ野球がたどってきた歴史をひもときながら、独自の野球観を語るファン必読の好著である。そんな野村氏は、最近の選手に苦言を呈する。

 * * *
 野球の知識も進歩しているのに、考えているな、苦しんでいるな、と伝わってくる選手がおらず、創意工夫がない。さらに、一流といえる選手たちがこぞってメジャーに行ってしまう今、一流を倒す真剣な対決ができず、切磋琢磨する機会すら失われている。

 プロ野球の醍醐味とは、投手が速い球を投げ、打者が本塁打を打てばいいというものではない。一球ごとに変化する状況の中で、技能だけでなく人智を尽くし、高度な心理戦や情報戦を行ないながら、力の限りぶつかる。そこに本当の面白さと奥深さがあり、結果、神業と思えるようなプレーや展開が生まれるのだ。

 改めていうが、その戦いの中心にいたのがONである。彼らはチームのために一切手を抜かずにプレーし、常に高みを目指した。それがみずからの使命であり、義務だと認識していたからだ。だが現在、こうした役割を担える選手はいない。各チームのエースや4番を見ても、どれも“帯に短したすきに長し”である。

 今後、「ONに匹敵する選手は出てくるか」と聞かれれば、私はNOと断言できる。プロ野球は衰退する一方だろう。こんなことを考えるのは私だけかもしれないが、ONにおんぶにだっこで来たこれまでのツケが来ていることを、球界は危機感を持って考えなくてはならない時に来ている。

週刊ポスト2012年11月9日号


★関連ブログのご案内
福島原発事故と放射能汚染 そしてチェルノブイリ地方の現状(北の山じろう)
☆ホームページのご案内
関東・寄せ集め民報(ニュース・記事)
福島第1原発事故と原発問題、チェルノブイリ原発事故関係情報案内所
福島原発事故と放射能環境汚染・食品汚染・健康被害、チェルノブイリ関連情報案内所