原発の致命的欠点(日本の場合)・・・・(再掲載)

★皆様、昨日は暖かい拍手・コメント・ご伝言をありがとうございました。この場を借りて、御礼申し上げます。


まず、第一に原発建設の適地が無いと言う事である。

ヨーロッパ大陸と比較すると、ヨーロッパ大陸は数億年の歳月をかけて、カチンコチンに固められた「固い」岩盤で出来た大陸である。一方、日本列島は数千年で形成された「柔らかい」地層である。

つまり、地震に「弱い」と言う事になる。事実、中越沖地震でも刈羽柏崎原発が故障している。

今回、東日本大震災でも福島原発第1は、1〜3号機が、津波の前に地震で故障していた疑いがデータから指摘されている。津波で根こそぎ浚われたので何となく不問に??されているが、実際は徹底的に調査するべき事である。

事故調査委員会が、どれだけ事実を解明するのか???
有耶無耶にして誤魔化してしまうのか???
非常に、気になるところである。

日本の原発は、ほとんど原発に「不向き」な場所に建設されているのである。
つまり、今回クラスの地震が来たら、他の原発も事故を起こす可能性が高い、と言う事である。

それが、運悪く高速増殖炉もんじゅ」なら日本壊滅の可能性さえある。

玄海原発1号機も原子炉の弱さの問題で日本一危険な原発である。ここも、当然、危ない。

浜岡も、地層は軟弱、断層もいっぱいの地震に対し危険な原発である。

地震が来たら、「アウト!!!」の可能性のある原発だらけなのである。

第二に、原子炉はある程度の耐震性を考えて造られているが、配管等の周辺設備の耐震性は考慮させていないようである。原発は配管のオバケみたいに、配管が沢山設置されているそうである。

これが、壊れる事故は普段でも時々起きている。大抵、配管事故は隠蔽されているが時々漏れてくるだけでも結構ある。原子炉が仮に「無事」でも、配管のほうに故障が発生すれば、やはり冷却機能が失われ核燃料のメルト・ダウンの危険性があるのである。

第三に、これが一番問題であるが、事故が発生した時の対応マニュアルが、ごく形式的で、重大な事故(今回のような過酷事故=シビア・アクシデント)が発生したら対応不能な事である。

当然、必要な訓練も装備・備品の準備もされていない。
事故発生後の対策本部もごく形式的であり、今回全く機能しなかった。

同様、政府・行政にも人的準備は何も無かった。事故対応しているのは、東電と下請け企業の社員ばかりである。自衛隊が多少、人員を派遣しているだけで政府・行政の人間は民間企業に危険な任務を「丸投げ」して、知らん振りである。

原発推進」が国策であるのだから、有り得ない話である。

今回、判明したところでは、電源の8時間以上の喪失は考慮しなくて良い、と原子力安全委員会で決められており、そのため電源が全部喪失され対応出来ない事態が発生して事故を拡大してしまった。
(これについては、IAEAからも改善の勧告を受けていたそうである)

これについて抜根的な改善がされたと言う話は聞かない。
(形式的には、やった振りをしたようである)

と言う事は、過酷事故が発生したなら又、同じ事態が発生すると言う事である。

これを、手抜きしたまま電力不足を理由に原発再稼動を急いだ前海江田経産相大臣は、経産省の「操り人形」であり、原発利権の手先であると言われても、何の弁解も出来ないであろう。
若しくは経産省大臣が、「このような危険性」を知らなかったと言う事になる。

どちらにしても、許される話では無い。

第四に、「災害想定」が実際の災害の規模に比べて低すぎる事である。
ほぼ同じ条件で災害に逢いながら、女川原発は明治の三陸津波をある程度考慮していたため重大事故には、至らなかった。

一方、「災害想定」の甘かった福島原発はご覧の通りである。

「災害想定」の低さは、全部の原発に言える事である。これまで、たまたま大きな地震が発生しなかったから無事なだけである。
今回と同じような地震が発生したなら、原発事故の起こる可能性は大きいのである。

地震の強さ自体は、阪神・淡路より弱いにもかかわらず、福島原発事故は起こったのである。

(これについてもIAEAから、改善の勧告を受けていたにも関わらず無視してきた。同様災害学界や関係者からも、災害想定の見直しが提言されていた。共産党の吉井議員が国会で何回もこの問題を追及しているが、政府答弁は「安全が確保されている」の一点張りであった。つまり分かっていたのに、対策を手抜きしていたのである)

まだまだ山ほど原発の欠陥はありますが今日は、これで終わりです。

こんな状況で、よく原発推進をしてきたものだと、知れば知るほど呆れ返るとともに怒りがこみ上げてきます。