「チェルノブイリ原発事故」と「福島原発事故の大きな違い

チェルノブイリと比較すると、福島はまだ幸運な方だったと思います。
朝日新聞から引用>
セシウム放出量「政府推計の3倍」 欧米の研究者ら
http://www.asahi.com/science/update/1028/TKY201110280642.html

 東京電力福島第一原発の事故で大気中に放出された放射性セシウムは、内閣府原子力安全委員会が公表した推定値の3倍になるとの試算を、ノルウェーなど欧米の研究チームが発表した。チェルノブイリ原発事故の放出量の4割にあたるという。大気物理化学の専門誌に掲載された。

 研究チームは国内の測定データのほか、核実験探知のために設置された北米や欧州などの測定器のデータを使い、事故が起きた3月11日から4月20日までのセシウムやキセノンの放出量を分析した。

 セシウムの放出量は約3万5800テラベクレル(テラは1兆)で、原子力安全委の試算値1万1千テラベクレルの約3倍。降下物は大部分が海に落ちたが、19%は日本列島に、2%は日本以外の土地に落ちた。

<以上、引用終わり>

まず、分かるのは政府推計の、甘さ(又は、ごまかし)です。私は欧米の研究者の意見を重視します。
どうしてかと申しますと、経験と研究において、格段の差があるからです。チェルノブイリ原発事故を真剣に研究して来た欧米の科学者と、事故を軽く見ようとして
原発の危険性を、誤魔化して来た日本の研究者と、どちらに能力があり経験があり、何より事故現場に近いと言う「地の利」がある事を、考えるなら、その差は歴然としているのは、考えるまでもなく分かる事です。
日本は、原発を建造する事においては、数をこなしてきた分、ある程度の能力はあるでしょう。
しかし、原発を安全に運転する、事故が起こったときの対応策がある、その準備もある。
この点を考えるなら、日本は「落第生」です。事故の対応・処置を見るなら、明白でしょう。
ソフト面の遅れは、周回遅れです。他国では取られている安全対策や事故対応策は、全くありませんでした。

原発事故の研究、放射能による健康被害の研究においても事情は、全く同じです。
長崎大学の教授が、「気違いのタワゴト」としか思えないことを言っています。
「論外です」
「話の外です」

つまり、国内の研究者の研究は、遅れているか間違っているか、どちらかです。

一部に真剣に研究しれいる科学者もいますが、それとて少数に過ぎません。欧米は沢山の研究者が共同研究したり
現地に入って、生のデータを集め、又現地で医療行為に従事している医学者や保健婦の生の声を聞いて、それをもとに研究しているのです。日本の研究者と大きな差があって、当然のことです。


さて、本題です。
福島の場合、気流の影響で放出された「放射性物質」の約「19%」しか陸地に落ちていないようです。
一方、チェルノブイリでは、風は色々な方向に吹き、汚染はウラル山脈以西の全ヨーロッパを汚染しています。
南は、トルコまで及んでいます。

仮に、原発事故が、「九州」や「福井県」で起こっていたら気流の影響で日本列島は、横にスパッと切られるように
汚染されていたでしょう。つまり、今回、海洋に流されたと推測される約80%の放射性物質のほとんどが、陸地を
汚染していたと言う事です。汚染の被害が、今と比較にならないくらい大きくなっていたと言う事です。単純計算で
今の「5倍」汚染されていたであろう、ということです。
浜岡原発」以西の原発が事故を起こせば、日本は経済的にも環境汚染的にも壊滅に近い状態になると考えられます。

20%しか陸地に降下していなくても、関東・東北のほぼ全域が、程度の差はあれ、放射能で汚染されているのです。

最低限、「危険な原発」と「古い原発」は、稼動をやめて「廃炉」にする決断が、求められています。
この事を、多くの国民に知っていただきたい!!!
このように、思いますし「何がなんでも!!!」実現しなければ、ならない!!!
こう考えます。