破滅へ向かう中国経済 四面楚歌の習近平 政治介入する軍(ウェッジ)

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破滅へ向かう中国経済 四面楚歌の習近平 政治介入する軍
チャイナ・ウォッチャーの視点
2014年06月27日(Fri)  石 平 (中国問題・日中問題評論家)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/3984?page=1

 

日本人の多くが「誤解」しているのでは、ないかと思われることに、「人民解放軍中国共産党の軍隊である」と言うことがあります。中国政府の軍隊ではなく、中国共産党の軍隊なのです。中国の政治は、共産党の独裁化にありますから、別に問題は無いようにも思えます。

 

日本でも、「ボタンの掛け違い」が結果として軍隊の暴走を招き、戦争状態が継続し結果、国家が崩壊しました。日本政府の軍隊ではなく、天皇の軍隊と憲法で規定しました。それが、結果として政府が軍隊をコントロールしにくい状況を生み出し、最後にはコントロール不能に陥り、軍事独裁を招きました。

 

似たようなことが、中国内部で起きつつある可能性があります。人民解放軍中国共産党の実権を掌握する事態となれば、軍事独裁政権が誕生します。極端な言い方をすれば、人民解放軍の性質は、中国共産党の私兵であるということになります。現在は、まだ共産党が指導権を掌握しているように見えます。しかし、人民解放軍の幹部は、最近色々な場所で発言が目立ちます。

 

もし、人民解放軍が政権を掌握してしまえば、北朝鮮と似たような政権が出来るかもしれません。大規模な軍事力を保持し、核兵器も大量に保有しているだけに、恐ろしい状況が東アジアで生れるでしょう。

 

そんな可能性も、近未来にはあります。