桜島 噴煙5000メートル  昭和火口で爆発的噴火(2013年8月19日)<東京新聞 TOKYO WEB>

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桜島 噴煙5000メートル  昭和火口で爆発的噴火
2013年8月19日 朝刊
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 鹿児島市の桜島・昭和火口(標高約八百メートル)で十八日午後四時三十一分に爆発的噴火があり、噴煙が高さ約五千メートルに達した。鹿児島地方気象台によると、昭和火口としては二〇〇六年六月の観測開始以降で最高の高さ。噴火は今年五百回目となった。

 桜島では〇〇年十月、南岳山頂火口の噴火で観測された高さ約五千メートルの噴煙が過去最高だったが、これに並んだ。

 十八日の噴火では、大きな噴石が約千八百メートル離れた三合目に落下したほか、小規模の火砕流が火口から南東約一キロ地点まで流れた。鹿児島県警などによると、火口から約二・五キロ先に住宅があるが、被害は確認されていない。

 噴煙は風で北西方向に流れ、鹿児島市などに大量の灰が降った。線路に積もった灰を取り除くためJR日豊線が一部区間で運転を一時見合わせ、約五百人に影響した。

 気象台はさらに大きな噴火が起きる兆候はないとして、噴火警戒レベルはレベル3を維持し、火口から半径二キロの入山規制を継続する。
◆繁華街 一気に暗く

 噴煙が高さ約五千メートルにまで達した十八日の桜島の爆発的噴火。火山灰は風に乗って鹿児島市の繁華街・天文館などに降り注ぎ、観光客や家族連れは突然の降灰と、噴煙で一気に暗さを増した夏空に困惑を隠さなかった。

 噴火は午後四時三十一分。鹿児島港近くの公園を散歩中の無職重富きみ子さん(62)によると、地響きのような震動があり、五分後、火口からもくもくと噴き上がる煙が見えた。約三十分後には灰が降ってきたという。

 天文館付近は、積雪と闇夜に同時に襲われたかのようだった。地面は灰で真っ白になる一方、噴煙により太陽が隠れ空は明るさを失った。ヘッドライトをつけ走行せざるを得ない車や市電が巻き上げた灰を避けようと歩行者は傘を差したり、かっぱを着用したりした。


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