北朝鮮 次の爆発Xデー{日刊ゲンダイ}

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北朝鮮 次の爆発Xデー
2013年2月14日
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▼全文転載


国連安保理「追加制裁」が出ればゴング
 核実験から一夜明け、北朝鮮は挑発をエスカレートさせている。13日の朝鮮中央通信は「今日の朝鮮半島情勢は、小さな偶発的事件も地域情勢を揺るがし、全面戦争に転換しうる先鋭的な状態に至った」「敵対勢力がわれわれの自主権守護の意志を見誤り、分別なく暴れる場合、それへの対応は想像を超えるだろう」と威嚇した。

 すでに12日に、北朝鮮の外務省報道官が「より強い2次、3次の連続措置」を示唆していたから、「想像を超える対応」とは次なる“暴発”を意味するのだろう。韓国の国家情報院は、北が今後、追加の核実験や長距離弾道ミサイルの発射、核弾頭の実戦配備宣言などに踏み切る可能性があるとの見方を示している。次は、いつ、どんな形で暴発するのか。コリアレポート編集長・辺真一氏はこう言う。

「今回を含め過去3回の核実験は、すべて国連安保理の制裁決議の後に行われています。現在、安保理は追加制裁の審議中で、今月中に結論が出るでしょう。北朝鮮の言う『2次』措置のタイミングは、追加制裁の決議がゴングとなる。『次』は、4度目の核実験か大陸間弾道ミサイルICBM)のいずれかが考えられます。核実験は、今回とは別の坑道でも準備されていたので、4回目はいつでもできる状態です。ミサイルについては、発射台に乗せて打つものではなく、移動式のものになるでしょう。問題はミサイルの向きですが、米国を威嚇しているのですから、東に向けて発射される可能性が高いと思います。日本列島を飛び越えて、米国の領土を避ける形で太平洋に落とすのではないか」

 北朝鮮では今回の核実験の前に、外務、国防、安保外交、中央軍事、政治局会議という5つの最高意思決定機関で「次」を行うことが決まっていたというから、米とのチキンレースから引き下がることはないという。

北朝鮮が米国に求めているのは、衛星(ミサイル)発射の権利と核保有国と認め平和協定を結ぶことです。米国がこれを丸のみしない限り譲歩しない。北朝鮮の傍若無人ぶりを『瀬戸際外交』と言いますが、今回のは『米韓日を戦争の瀬戸際まで追い込む外交』です。『戦争』か『平和』か。究極の二者択一を求めてきているのです」(辺真一氏)

 これじゃあ解決策はない。厄介なことになってきた。

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