中国が北京を本気で見捨てる日 大気汚染 6億人被害{日刊ゲンダイ}

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中国が北京を本気で見捨てる日 大気汚染 6億人被害
2013年2月9日
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大マジメに語られる「遷都」論

<水不足、交通マヒ、在韓米軍の脅威も…>

 すさまじい大気汚染に見舞われている中国で、「政府は何をやっているんだ!」と人民の怒りが爆発している。6億人の健康に影響が出ているというから無理もないが、ついには、「もう北京を捨ててしまえ」という“遷都論”まで活発化し始めているから仰天だ。

 一部報道によると、北京遷都の議論に拍車をかけたのは、河南省信陽市の「農村総合改革研究センター」というサイト。「中国当局の関係者160人が計28回に及ぶ調査を行い、2016年の信陽への首都移転を決めた」という記事を掲載したという。昨年、中国では「中国遷都論」などの書籍が出版されて話題になったこともあり、ネット上では議論が行われているというのだ。

 原因は大気汚染だけではない。北京市は約2070万人、500万台の自動車を抱え、水不足や交通事情の悪化が恒常化。「首都としてもう限界」という意見がある。
「80年代から遷都論が持ち上がり、黄砂問題が深刻になった06〜07年に最も議論が激化。全人代でも提案されました。11年の『第12次5カ年計画』でも、政府機関を北京から衛星都市に移すことが議論されています」(現地マスコミ関係者)

 これまでに信陽のほか、西安や南京などの候補が取りざたされてきたらしい。中国事情に詳しいジャーナリストの富坂聰氏が言う。
「今回の大気汚染で首都移転の議論が過熱していて、3月に始まる全人代でも討議される可能性はあります。北京は盆地で空気がたまりやすいほか、南部に比べて水資源が乏しい。もともと建国の際にも、北京と同じくらい南京も首都の有力候補でした。ただ、議論にはなっても、現実的に首都を移転するのはかなり難しいと思います」

 実は、アメリカも以前から中国の首都移転の可能性を視野に入れていた。08年の洞爺湖サミットでは、当時のブッシュ大統領福田首相に「中国は遷都を考えているようだ」と耳打ちした、と報じられたこともある。
「中国の遷都論の背景には、韓国に駐留する米軍の存在もあります。北京からの距離は1000キロしかなく、米国を“潜在敵国”とみなし、警戒する中国にとっては脅威。軍部などにも遷都を本格的に検討すべきだ、という意見があるといわれます」(軍事評論家)

 冗談みたいな話だが、中国4000年の歴史は、首都移転を繰り返してきた“遷都史”でもある。国民の怒りをそらすため、本当に北京を捨てる日も来るかもしれない……。

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