田中正造しのび踊り　菩提寺で百回忌＜東京新聞　TOKYO WEB

　足尾鉱毒事件に半生をささげた政治家田中正造（一八四一〜一九一三年）の百回忌が一日、栃木県佐野市小中町にある田中家の菩提（ぼだい）寺・浄蓮寺で営まれ、百人が地元出身の偉人をしのんだ。正造の旧宅を管理する財団法人「小中農教倶楽部（くらぶ）」が、カツ夫人の七十七回忌と併せて開いた。

　読経と焼香に続き、参列した女性たちが正造をたたえる御詠歌と踊りを奉納した。

　小中農教倶楽部の篠崎勝宏理事長は「地元の人たちが正造を尊敬しているから毎年この日に年忌供養を行ってきた。そうでなければ百回も続かなかったと思う」と話した。

　正造の本葬が行われ、「佐野厄よけ大師」で知られる同市金井上町の惣宗寺でも四日午前十一時から百回忌が営まれる。