浜松・中2死亡 4月以前も無視や暴言【静岡】

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浜松・中2死亡 4月以前も無視や暴言【静岡】
2012年7月13日
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20120713/CK2012071302000062.html?ref=rank
中日新聞 から全文引用)

◆遺族への陳謝 学校「早すぎる」

 浜松市立曳馬中学校二年の男子生徒(13)が六月にマンション屋上から落ちて死亡した問題で、学校側の調査に同級生らが、男子生徒に対し自転車を蹴るなどの行為があった四月以前にも、無視したり暴言を吐いたりした、と認めた。また、一部同級生の保護者が遺族に陳謝しようと学校側に相談したところ、「早すぎる」と言われ見送っていたことが関係者への取材で分かった。

 学校側によると、男子生徒が四月中旬、学習塾の帰りに自宅近くで同級生らに囲まれ、自転車を蹴られたり悪口を言われたりしたとの情報を基に、現場にいたとみられる同じ塾に通う同級生十人から個別に話を聞いた。

 その結果、二月ごろに男子生徒と同級生の間にいさかいがあり、これをきっかけに複数の同級生らが男子生徒に「きもい」「塾やめろ」などと言ったり、無視をしたりするようになったとみられる経緯が判明。四月後半からはこうした行為は確認されていない。

 しかし、男子生徒は亡くなる約二週間前に「塾をかわりたい」と家族に漏らしたといい、石川和男校長は取材に「知らないところでつながっていたのかもしれない」と述べ、水面下で行為が続いていた可能性もあるとの見方を示した。

 一方、死亡数日後に一部同級生の保護者が遺族を訪ねる意向を学校側に伝えた後、思いとどまった。石川校長は「『まだ気持ちの整理が付いていないかもしれない。早すぎるかもしれない』と伝えた」と説明し、「求めがあれば学校側も一緒に行く」と話した。

 この問題では、学校側は保護者会で「いじめがあったと思う」と説明。真相解明を願う遺族側の要望などを受け、市教委が弁護士や臨床心理士らによる第三者調査委員会を七月中にも設ける。生徒らへの無記名式調査などを予定している。